香水ときどき紅茶ブログ

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ルラボの香水19種類のレビュー

こんにちは、みみはなです。

今日は2020年12月現在で嗅いだことのあるルラボの香水レビーをしたいと思います。

※2021年8月、追記しました。 ※2023年4月、追記しました。

ルラボは賦香率が高く、上質で希少な香料を使用されています。 嗅げる限り嗅いで感じ取った、ブランド全体の印象は、どの香りも繊細で、品があり、強すぎない主張、絶妙なバランスと移り変わりでしょうか。 2020年11月に初めてルラボさんの香水を嗅いでから8ヶ月、香りの感じ方が大きく変化しているため、レビューを追記します。 15mlで10,000円超えです。

私はニュートラルスキンなので、ムエットに出したときと肌に乗せたときがほぼ同様に香ります。 香りかたに差異があるので、あくまで主観でのレビューをしていきます。

●Another 13

トップ立ちから軽やかなウッディ、そしてなめらかなパウダリーアニマリックな軸。時間が経つにつれて木の幹を彷彿させる香りが、少しずつくっきりした人肌のような香りへと移っていく。 全体的にはムスクにかすかなアンバー。

●Baie 19

弾けるパチョリとジュニパーベリーのトップが印象的。かすかにレザーのような気品もある。新しいタイプのオゾニックかな…。ウッディの軸がしっかりあり、サッパリ系のムスクやアンブロキサンが穏やかにまとめてくれている。全体的にレザーとウッディ。

 

●Iris 39

トップはクッキリとスミレとアイリスの甘さが香り立つ。ジンジャーとカルダモンのスパイスで引き締められたローズの底にムスクがある印象。 この香りに慣れてくると複雑な香りが絡み合うメンズ系のアイリスに感じてくる。重たいアイリス。

●Neroli 36

アルデハイデックなオレンジブロッサムのトップ立ちで、かわいらしいジャスミンがメインに香る。ベースのバニラとトンカのパウダリー感がより一層、暖かみと穏やかな印象を増しているように感じた。 時間が経つと香りに丸みを帯びていく。この香りに慣れてくると、海っぽさ、マリン系にも感じとれる。

●Patchouli 24

白樺から取れるバーチのパンチの効いた香りから始まる。ケイドにも似た木材を燃やしているようなスモーキーな香りが続く。好みは分かれそう。 パチュリのグリーンウッディな印象というよりは、がツンとスモーキー。暖炉の薪と色の着いた蒸留酒を彷彿とさせる。 不思議、しばらく時間が経つと、煙たかったこの香りが、厳かなオゾニックになっていた。 ちなみに、これを超える「燃えている系香水」をお探しの方へは「ズーロジスト」の「ティラノサウルス」がダントツでおすすめです。

●Santal 33

トップに優しいアイリスとスミレが香って、杉とパピルスの爽やかさが前面に出てくる。サンダルウッドの均一的で安らかなウッディの香りが一定的に続く。 レザーも強めに香るかな?と思ったが、香り終えるにつれてサンダルウッドが柔らかに痕跡を残していくかのように名残惜しい。 サンダルウッドがガツンと主張するのではなく、賢い相棒のように纏う人を引き立ててくれる。

●The Noir 29

いちじくのフルーティなトップ立ちからすぐにベチバーや木々の香りへと移り変わる。変化の幅が見事。 一瞬、「レザー」も感じた。軽やかなタバコの葉と干し草のような素朴さに落ち着く。この香水のモダンな技巧に視野を広げてもらいました。

●Vetiver 46

ピリッとしたペッパーとベルガモットの印象的なトップ立ち。ベチバーの香りが生々しくて美しい。ベチバーやラブダナム、アンバーが入っているので、どっしり重くなるかと想定していたが、全体的にフレッシュスパイシーなウッディで香料の絶妙なバランスが見事。色とりどりな香りにも関わらずベチバーの軸の存在感がある。

●Gaiac 10 (tokyo)

トップの立ちは塩味の効いたお菓子が頭をよぎってしまった。他の例え方を思い浮かべるのに「考える」という作業を要するほど難しい香り。季節によって香り方が異なる。春先はしょっぱかったが、秋は軽やかなウッディのガイアックが際立つ。

●Fleur d'Oranger 27

涼しいくらいに柑橘がみずみずしく香る。透明感のある香りで、個人的にはこれがルラボの中では最も透明感があり、「水」や「空気」に感じた。

レビューから逸れるが「香料」について。「ネロリ」はビターオレンジの花を水蒸気蒸留にて抽出される「オイル」に対し、「オレンジフラワー」はそれを溶剤抽出で処理する「アブソリュート」。 ルラボの「ネロリ」はどことなくマリン系で、「フルールドランジェ」は透き通ったシトラス&アロマティックに感じた。とても興味深い嗅覚芸術。

●Labdanum 18

バルサミックな甘いトップ立ち。シナモンも溶け込んでいる。ラブダナム天然香料だと、とても重厚感があり、苦手意識があったが、この香水はラブダナムの軸は残しつつムスキーで軽やかになりながら、ドライダウンするところが面白い。カストリウムとシベットをほんの少しだけ使うと落ち着いた品や色っぽさを演出させられることも、この香水から学べる。この「Labdanum 18」は飾らない甘さと軽やかな香り立ちなので使いやすそう。 動物くささがあるので好みは分かれそう

●Ambrette 9

ほのかにパリっとしたアルデヒドがきいた爽やかな甘さのあるフルーツのトップ立ち。そこからじわじわとムスキーに変化していく。 ほのかに香って性もTPOもあまり選ばなそうな軽やかな香りがとても良い。

●Bergamote 22

ベルガモットとグレープフルーツが中心にある柑橘の香りが細く短く香る。フルールドランジェの方が好み

●Jasmin 17

綺麗なジャスミン。オレンジブロッサムとオレンジ系が周りにいて底にバニラの存在感も感じ取れるスッキリとしたジャスミン

●Lys 41

チュベローズがきれいに香る。ホワイトフローラルのアコードが綺麗で洗練されている、この香りに関しては「綺麗」というワードばかり浮かんできてしまう。

●Rose 31

都会的なローズ系香水だけれども、クミンが悪目立ちするように個人的に感じる。クミンはワキガの匂いに酷似しているので、どうしてもこれを 付けているとワキガの人のローズに感じてしまう…

●The Matcha 26

トップは綺麗だが、濁った、ある意味クリーミーな抹茶系の香りで好みは分かれそう

●Tonka 25

癖のあるバニラウッディなので好みは分かれそう

●Ylang 49

イランイランの香水というより、ガーデニア、パチョリ、モスがきれいに絡み合っている香り。フローラルとアーシーが共存していて個人的には好きです。

迷ったり、買おうか迷うものは後々あまり使わなくなりがちです。直感は大切です…。

今回、主観で8種類購入しましたが、どれにも共通しているのは、繊細で軸があるけれども柔らかで、それぞれの特別感があると感じました。

他のルラボの香水も素晴らしいので、おすすめです!

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