香水ときどき紅茶ブログ

10年以上の紅茶マニアが香水にもハマりました。マニアックな記事が多いです

ルラボの香水を図で表してみた

こんにちは。 今回はルラボの香水をマトリックス図にまとめてみました。 主観に基づいているので、万人には当てはまらないことをご了承の上ご覧ください。 ※以下、全ての香水名はカタカナで記載していきます。 例)商品名「Ambrette 9」は"アンブレット"、また「Baie 19」は"ベ"と記載していきます。

◾️クラシックコレクション

ルラボのクラシックコレクション香水の図解
横軸は甘さ、縦軸は軽さを表しています。 ルラボの香水は他ブランドほど重たいものは少ないですが、香りが長く続くものが多いように感じます。

まずは中央にアナザーを配置しました。 アナザーはムスキーで人肌のような中庸をいく香りかなぁと思います。

図の上部の軽やかゾーンには、 ・Ambrette9 ・Jasmin17 ・Bergamot22 ・Fleur d'Oranger27 の4つを配置しました。 一番飛ぶのが早くて軽いものはダントツでアンブレットです。 フルーティなトップ立ちでほのかにアルデヒド感もありムスクの香りに落ち着きます(ムスキー)。 フルーツ香がくっきりあるので中央よりは左寄りに配置しました。

次に軽いベルガモットは柑橘系からムスキーになる香調です。甘さは弱いと思うので右に配置しました。

ジャスミンは甘すぎず、スッキリとしたオレンジブロッサムが入った香りです。

フルールドランジェやオレンジブロッサムの心地よい甘さはあるけれども、軽やかにドライダウンします。

続いて、図の中央付近に配置したものについてです。

天然のラブダナム香料は部位と抽出方法によっても香りは異なりますが、一般的に広く知られている香りは重厚感があって、官能的な側面があるオリエンタル香です。 こちらの香水は甘さがあり重くないパウダリーです。

ラベンダーはしっかりラベンダーの香りがありつつ、リネン系、コットン系のムスキーな香りに落ち着くモダンな香調です。

そのすぐ下に配置したネロリはほんの少しマリンっぽさがあります。ネロリ感もかすかにありますが、海っぽい、唾液っぽい、やや独特な香りです。

その下、甘いにさらに近いたのがテマッチャです。一瞬テノワールの雰囲気にも似ていますが、こちらの方が甘いです。 クリーミーで癖のある甘さが特徴です。

その下のトンカも癖が甘さなので好みを選ぶと思います。

図のすぐ右側のサンタルはサンダルウッドのさりげない甘さがごく僅かにありますが、心地よくて人気なのも頷けます。

そして左下の3つはフローラルです。 リスはチュベローズの香りで華やかな甘さが特徴的です。

イランはリスと近い系統ですが、モスの香りとイランイランが相まって古典的にも感じます。

その下のアイリスは今は廃盤になってしまいましたが、フローラルとパウダリーが重く重なり合った香りです。

図の右下、最も甘さがなくて重たいのはパチョリです。これはパチョリではなく燃えているタールみたいな香りです。 火事の後系の香りです。

その上のベチバーはベチバーというより賑やかなスパイシー香水です。 ワキガ香で有名なクミンがやや強烈ですが、なぜかクセになる香りです。

ぐっと上に行って、甘くない寄りの重め寄りに位置するテノワールはイチジクと干し草とウッドの香りが穏やかに融合しています。タバコの香料が入っていますが、タバコは産地によって香りが異なり、結構干し草に似ています。こちらは干し草の香料も入っており、各香料のバランスが絶妙と初めて嗅いだときに感激したのを覚えています。

図の右上に移り、べを軽めで甘さがあまりないゾーンに配置しました。 べは雨の香りでパチョリなどの地面要素の香りメインです。

ローズは控えめで知的な印象です。ローズの縁にちらほらクミンが顔を出すので、これがオーケーな人向けです。 クミンをワキガではなくてポジティブな解釈ができる人向けだと思います。

続いてシティエクスクルーシブはこちらです。

ルラボのシティエクスクルーシブ香水の図解

こちらも横軸は甘さ、縦軸は軽さです。

中央に配置したのはムスク25です。結構アニマリックなムスクです。

飛びやすさはリメットが一番です。メンズの整髪料系の側面と昔の石鹸系の香りがします。

同じく軽いビガラーデですが柑橘のトップ立ちでラストは甘さのあるムスキーに落ち着きます。

これらに次ぐ軽めの香調のシトロンはジャスミンティー系の香りですが、ラストに独特の癖があります。

次に軽めなアルデヒドはパリッとした明るいフローラル系な香調です。シャネルの5番で有名なアルデヒドですが、こちらはクラシックな雰囲気ではなく、ルラボ独特のモダンなアルデヒドです。

チュベローズ40の香りはオレンジフラワーがメインでクラシックコレクションのフルールドランジェも同じくオレンジフワラーの香りですが、チュベローズ40の方がクリーミーで厚みがあります。

同じくらいの軽さのべローズはローズオキシドというシャープでややビターなローズ系ケミカルの香りがしました。それよりもアルデヒドが強くて、全体的にスパイシーというよりはアルデヒドローズという香調です。

その下のガイアックはガイアックウッドの香りがなめらかに嗅ぎやすくなっていると感じます。 個人的には塩煎餅系の香りに感じてしまいます。

柑橘系香水の中で最も重ためなのはセドラです。これはオレンジジンジャーキャンディーの香りです。 秋冬に合う甘さがあり、シャープな柑橘香と溶け合っています。

最も甘いのはミルラです。砂糖みたいな甘さの奥にムースドシェーヌのような癖があります。ミルラ香料のバルサミックでほんのりアンバー味がかった古代を彷彿させる香りとは別物です。こちらはとにかく甘い香水です。

ミルラよりは甘さを抑えているのがバニーユです。心地よいバニラの甘さがありますが、ナチュラルなバニラではありません。ルラボ独特のバニラです。

ほんのり甘さがありつつグッと重いのはタバ28です。タバコの香りとお酒が入った樽、年季の入った床に使われる木材、そして煙が合わさった唯一無二の香りです。

図の右下の中で最も重いのはキュイールです。 レザーの香りというよりはガソリンスタンドの香りだと思っています。シェルのハイオクに似ています。 色で表すと真っ黒です。

その上はムースドシェーヌ、オークモスの香りです。仄暗くて形容しがたい香りです。 巷に溢れる清々しいグリーンの要素はないに等しいです。多くに好かれる香りではないけれども何か癖になる香りです。

そこからぐっと軽いゾーンにポワブルを配置しました。こちらは胡椒、ウッド、バニラなどが忙しなく現れるユニークな香りです。

ベンゾインは平均よりは少し重めで甘くないに配置しました。冬が似合う幻想的なアンバーの香りです。

以上、主観的な考察に基づいてマトリックス図に配置してみました。 目に見えない香りというものだからこそ、目に見えるなんらかの形で表現してみるのも面白いなぁと感じました。

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